2024年7月13日 こんにちは。衛生士の石垣です。
6 月 4〜10 日は歯と口の健康週間とされています。この期間にお口の検診や治療を受けられ
た方も多かったのではないでしょうか。
合わせて「 奥歯を失うと認知症の発症リスクが高まる」というニュースがテレビや新聞など
で多く取り上げられたのを見られた方もいらっしゃるかもしれません。
本日はこちらの研究についてご紹介します。
九州大大学院歯学研究院の鮎川保則教授らは、複数の自治体が参加した健康関連データベ
ースから、17 年 4 月〜20 年 3 月の診療報酬明細書を分析しました。65 歳以上の約 2 万 2000
人について、奥歯のかみ合わせがそろっている数と、アルツハイマー型認知症の診断時期を
照らし合わせ研究をされました。
結果、奥歯のかみ合わせが全てそろっている人に比べ、奥歯を一部失くしかみ合わせがそろ
わない人は、認知症の症状は 1.34 倍に、前歯も含めてかみ合わせが全くない人だと 1.54 倍
高い結果になったとしています。
食べ物を細かくかみ砕く能力は、奥歯を 1 本失うと半減し、総入れ歯では通常の 3 割程度
まで低下してしまいます。
この研究で奥歯の喪失と認知症の進行との因果関係が特定されたわけではありませんが、
鮎川教授は、奥歯の喪失によって
① 脳血流の減少 ②栄養状態の低下 ③会話困難や自信喪失による社会活動の低下
が進み、認知症の進行リスクが高まるとみています。研究結果は今年 1 月発行のアルツハイ
マー病に関する専門誌に掲載され、注目を集めています。
鮎川教授は「定期検診やお口のケアで自分の歯を大切にし、もし失っても入れ歯やインプラ
ントなどでかみ合わせを回復してほしい」と話しています。
当院でも歯を失う原因である虫歯や歯周病の早期発見、早期治療に取り組んでいます。
もし歯を失ってしまっても、入れ歯やインプラントの治療をおこなっています。
私たち歯科といっしょにお口や歯の健康だけでなく、全身の健康を守っていきましょう!
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