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災害時のお口の健康維持

2023/7/22

こんにちは。歯科衛生士の石垣です。

暑さが日に日に増していますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?最近は長雨による災害の情報も報じられることが多くなってきましたね。今回は、そんな災害時におけるお口の健康管理についてお話しします。

災害時には避難所生活や水不足などで、お口のケアが不十分になるとされています。ケアができなくなると虫⻭や⻭周病といったお⼝のトラブルだけでなく、感染症や誤嚥性肺炎などのリスクも⾼まるため、体⼒のないお⼦様やご⾼齢の⽅は特に注意が必要です。
では、道具や水が十分にないとき、どのようにお口を清潔に保てば良いのでしょうか。

歯ブラシがないとき
① 歯ブラシがない時は食べたものをお口の中に残さないことがポイントです。よく噛んで食べることで唾液がたくさん出て、口の中の汚れを洗い流してくれます。
② 舌を使って歯を掃除する
舌で歯をなめるように掃除しましょう。ティッシュで歯の汚れをふきとるのも効果的です。
③ 食後に水やお茶を口に含み、「くちゅくちゅ」しながら汚れを洗い流すようにして飲み込みましょう。
④唾液を出すことを意識しよう
唾液には口の中の汚れや、菌を洗い流す働きがあります。唾液腺のマッサージや舌のストレッチ、またよく話すことも唾液をふやす効果があります。
⑤水が不足しているときのお口のケア
ペットボトルの水やお茶を少しだけお口のケアに使うのも良いでしょう。
・ペットボトル のキャップ1~2杯の水やお茶を口に含む。
・歯と歯の間に水やお茶を通しながら、舌の上や口の中全体に行きわたるように「くちゅくちゅ」と数回繰り返す。
 起床時、食後、就寝前などこまめに行いましょう 。

歯ブラシがあるとき
① 水が少ないときの歯磨きの方法
水が不足しているときも、歯ブラシで歯を磨くことが最も大切です。
・コップに少量の水を入れ、その水で歯ブラシをぬらして歯を磨きます。
・歯ブラシが徐々に汚れてくるので、ティッシュなどで汚れをふきとり、また磨くを繰り返す。
・最後にペットボトルの水で口をすすぐ。

口をすすいだ水を吐き出すときは飛散させないように注意しましょう。
紙コップがあると、口をすすいだ水や洗口剤(デンタルリンス)を吐き出すのに便利です。紙コップにはティッシュなどを詰めておくと、ティッシュが水分を吸収してくれるので、使用後はそのまま捨てられます。知っているといざという時に便利です。
洗口剤(デンタルリンス)がある時は、あわせて使うとより効果的です。

② ⽔が出る時の⻭磨き
水が使えるようになったら、普段の通りに歯を磨くことができます。
ただし、避難所では他の人への配慮が大切です。
以下の点に注意しながら、歯を磨くようにしましょう。
・時間差などで工夫して密集を避ける。
・マスクを外した状態でのおしゃべりはやめる。
・歯みがき中は口を手でおおうなど、飛沫を飛ばさないように注意する。
・口をすすぐときは低い位置から吐き出すようにする。
・歯を磨いた後は、シンク内を軽く洗い流す。

備えておきたいオーラルケア用品

もしもの時に備えて、オーラルケア用品も防災グッズと一緒に避難袋に入れておきましょう。
・ハブラシ
・洗口剤(デンタルリンス)
・普段使用している歯間清掃用具
・義歯や矯正器具を使用している人はケース など

いかがでしたか?近年、地震や水害など様々な災害が多く発生しています。緊急時に備え、普段から災害対策の準備をしておくことが大切です。またその災害を乗り切るためにも、お口から身体の健康を守っていきましょう。

参考文献:https://www.lion.co.jp/ja/emergency-care/

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