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キシリトールガム~市販品と歯科専売品の違い~

2021.9.28.

こんにちは。歯科衛生士の石垣です。
皆さんはキシリトールをご存知ですか?ガムなどに含まれていることが多く、最近はCMなどでも名前を聞くことがあるかもしれません。
日頃の歯磨き習慣や定期的な歯科検診はもちろん大切ですが、キシリトールを生活に取り入れることで、更なる歯の健康増進に繋がるとも言われています。当院でも歯科専売のキシリトールガムを販売していますが、市販品と歯科専売品の違いは何でしょうか?

キシリトールガム市販品と歯科専売品の違い
歯科専売品はキシリトール100%!
歯科専売品のガムには甘味料としてキシリトールが100%配合されており、砂糖は使用されていません。一方、市販品はキシリトール以外の砂糖や水あめなどが配合されているためキシリトールの効果を十分に発揮できず、虫歯になりやすくなります。
また、歯科専売品のガムは、市販品より歯につきにくく、また硬めなので噛む力を鍛えることができるといったメリットがあります。

ではキシリトールにはいったいどんな力があるのでしょうか?

キシリトールはどんな成分を持っている?
お口の中で酸をつくらない
お口の中で酸を作らない糖アルコールの一種で、白樺や樫などの樹木や植物から作られる成分です。人間の体内でもつくられています。

砂糖とほぼ同じ甘みを持つのに、カロリーが砂糖の75%
砂糖と同じくらいの甘味がありますが、キシリトールのカロリーは約3キロカロリー/gと、約4キロカロリー/gの砂糖と比べて少なめです。爽やかな冷涼感も特徴ですね。
またキシリトールはインスリンに関係なく代謝されるので、糖尿病の方も安心して摂取頂けます。

キシリトールのすごいところ
虫歯の原因となる酸をつくらず、虫歯菌の働きを抑える
食べた後、歯に残った糖から虫歯菌が酸をつくります。虫歯菌が、キシリトールを食べても酸をつくれません。また虫歯菌の働きを抑制することが報告されています。

歯の再石灰化を増強!
食事をすると、虫歯にすみつく歯垢が酸性になるため、歯のカルシウム等が溶け出します。これが初期虫歯のはじまりである脱灰です。キシリトールは、脱灰で失われたミネラルを戻す唾液の作用、再石灰化を促進するため、歯を丈夫で健康に保つことに役立ちます。

フィンランドのキシリトール習慣 世界一幸せな国といわれるフィンランドではキシリトール習慣が広く根付いています。94%の人が歯の健康のためにキシリトールを食べたことがあり、子どものいる家庭の67%が日常的に使用していて、毎日の食事の後や歯磨きの後にも食べられているそうです。
また、家庭内だけでなく幼児教育施設や小学校でも摂取が推奨されていて、一部の地方自治体では自治体がキシリトールの費用を負担し子どもたちに提供されています。

いかがですか?キシリトールには歯の健康に繋がるメリットがたくさんあり、外国では多くの方の健康習慣に取り入れられています。歯科専売のキシリトールガムに興味が御座いましたら、いつでもご質問下さい。

おまけ キシリトールの歴史
1970年代
フィンランドのトゥルク市でキシリトールと歯の健康に関する研究開始
1975年
キシリトール入りチューイングガムがフィンランド、アメリカで発売
1983年
WHO(世界保健機関)とFAO(国際食料農業機関)が安全性を確認
1997年
厚生省(現厚生労働省)が食品添加物として認可
日本で一般食品販売が開始 
日本におけるキシリトール元年

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